ホッケー選手が感じた、プラントベースによる回復力とスタミナの違い

『ベジアスリート連載』第7回。
今回は、ホッケー選手の佐々木萌さんにインタビューさせていただきました。
佐々木選手は、ベジアスリート第3回のインタビューにご登場いただいた、永井葉月選手のチームメイトでもいらっしゃいます。
オランダでのプレーをきっかけにプラントベースを取り入れてから感じた、身体への変化について詳しくお聞きします!

 

プロフィール

佐々木萌さん
福井県出身。ソニーHC BRAVIA Ladies所属。
世代別代表経験(2017年アジアカップ出場)
2019-2020年の1シーズン、オランダの一部リーグでプレー

福井出身のホッケープレイヤー・佐々木萌選手

柏井:

まず初めに自己紹介をお願いします!

 

佐々木:

福井県出身、ホッケープレイヤーの佐々木萌です。
ソニーHC BRAVIA Ladiesというチームに所属していて、ホッケー歴は15年です。
実家は原木椎茸農家をやっています。
よろしくお願いします!

 

柏井:

ブイクックでは以前、佐々木選手のチームメイトである永井葉月さんにもインタビューさせていただきました!永井選手の記事はこちら
今日は練習後ですか?

 

佐々木:

そうですね。
今、強化合宿週間のような感じで、朝9時から夕方の5時で練習していました!
普段は、半日会社員として仕事をして、その後に練習という感じです。

 

柏井:

少し気になったのですが、実家でされてる原木椎茸ってどういうものなんですか?

 

佐々木:

ハウスの中で育てる椎茸は菌床椎茸って言うのですが、それとは違って、山の斜面に丸太を並べて、そこに菌を植え込んで育てるのが原木椎茸って言います。
なので原木椎茸は年に2回ほどしか収穫できないんです。
最近は、輸入の椎茸も増えていて原木椎茸は珍しくなってきていると思います。

 

柏井:

椎茸がどうやって育てられているかってイメージしたことなかったです。

 

佐々木:

原木椎茸は味や香りも違って美味しいみたいです。
わたし実は、そんなに椎茸得意じゃなくて。
でも、チームメイトに実家を椎茸を配ったりしているんですけど、みんな「美味しい!」って言ってくれています。

 

ホッケーは、地元・福井での憧れのスポーツ

柏井:

話を戻しますが、ホッケーはいつからされているんですか?

 

佐々木:

小学校4年生の時ですね。

 

柏井:

小学生で始めるには珍しいスポーツだなと思ったのですか、何がきっかけでホッケーを始められたんですか?

 

佐々木:

ホッケーはマイナーなスポーツの印象かもしれませんが、福井の私の地元では盛んだったんです。
広いコートが必要なので、土地がたくさんあって、グラウンドが立ちやすい場所、言ってしまえば田舎のような場所が向いています。
近所にホッケー場が3面くらいありましたよ。
私の地元では、ホッケーが野球やサッカーくらいみんなが憧れるスポーツでした。
なので、ホッケーを始めることは珍しくもなかったんです。

 

柏井:

そうなんですか!

 

佐々木:

私の学校でも、女の子がスポーツするならバレーかホッケーくらいの感覚でした。

 

柏井:

スポーツも地域によって特徴があるんですね、面白いです!

 

オランダへ移籍中に始めたヴィーガン

柏井:

本題に入りますが、ヴィーガンを始めたきっかけは何だったのですか?

 

佐々木:

2019年から2020年にかけての1シーズン、オランダでプレーしていたことがあるのですが、その時にヴィーガンを取り入れているチームメイトに勧められて『ゲームチェンジャー:スポーツ栄養学の真実』(※2)というドキュメンタリーを観たのがきっかけです。
クラブチームの食堂や、レストラン、スーパーにもヴィーガン対応のものが揃っていたので、スタートしやすい環境でした。

(※2)2018年、アメリカで制作されたドキュメンタリー映画。「菜食による運動能力や健康への影響」をテーマに、科学者の見解や菜食アスリートの実体験が取り上げられている。

 

柏井:

クラブチームの食堂にもヴィーガンメニューがあったんですね。

 

佐々木:

朝練がある日は朝ごはん、夜練習した日は夜ごはんをチームのみんなで食べるのですが、チームにもヴィーガンの人が3、4人いたのもあってヴィーガンメニューが用意してありましたね。

 

柏井:

そうだったんですね、家での食事はどうされてたんですか?

 

佐々木:

家では基本的に自炊でした。
オランダは主食がポテトやパンなので、炭水化物をメインにして、それにサラダやフルーツをたっぷり摂っていましたね。
パスタの日、お米の日、パンの日、みたいなルーティーンがありました。
スーパーには代替肉のソーセージやパテも売ってました。

 

柏井:

レストランにもヴィーガンオプションがあったんですね。

 

佐々木:

ありました!
でも、帰国する1ヶ月前くらいにヴィーガンをやり始めたので、もうちょっと早く始めてたら色々レストラン行ったのにってちょっと悔しいですね。

 

オランダで学んだ、自分の意見を示す大切さ

柏井:

オランダでのプレー経験について少しお聞きしてみたいのですが、どういうきっかけでオランダに渡航されたんですか?

 

佐々木:

私が所属しているチームには、若い選手に海外でのプレーを経験させようっていう方針があって、もともと関係のあったオランダのチームにレンタル移籍という形で行かせてもらいました。

 

柏井:

どれくらいの期間、行かれていたんですか?

 

佐々木:

1年予定していたのですが、ちょうどコロナが流行した時期だったので、半年に短くすることになりましたね。

 

柏井:

チームメイトとのコミュニケーションはオランダ語でされていたんですか?

 

佐々木:

オランダって唯一ヨーロッパで英語が通じる国なんですよ。
チームメイトはみんなオランダ語も英語も話せました。
なので英語だけで大丈夫でした。
現地で英会話に通いながら、練習をしていました。

 

佐々木:

オランダでのプレー経験を通して変化したことはありましたか?

 

佐々木:

オランダのチームでは、自分の意思をちゃんと示さないと自分の存在感がなくなっていってしまいます。
高校生の選手もいたし、ベテランの選手もいましたがみんなはっきり自分の意見を言っていました。
コミュニケーションの取り方や、配慮の仕方はとても勉強になって、視野が広がったなと思っています。

 

ヴィーガン生活で疲労回復が早く、スタミナもアップ

柏井:

食生活を変えてから感じられた変化は何かありましたか?

 

佐々木:

コンディションのコントロールが簡単になったことですかね。

 

柏井:

コントロールが簡単、というと?

 

佐々木:

疲労が溜まってもすぐに回復できるようになりました。
週6で練習を行い、スタミナと瞬発力を求められるホッケーは、本当にタフなスポーツです。
なので、日々の練習の疲労をどれだけ早く回復するかが重要です。
しかし、今までは回復に時間がかかっていたし、怪我をすることもありました。
ヴィーガンの食生活に切り替えた今は、回復力が格段に上がったと感じるし、最近は怪我もほとんどしていないですね。

 

柏井:

練習の質も上がって、結果パフォーマンスにも繋がりますね。

 

佐々木:

そうですね。
このインタビューを受けるにあたって、自分の変化を思い出していた時も、常備してた薬を1年くらい使ってないなってことに気付きました。
それと、体調に食事がどれだけ大事か、そしてどうすれば体調が整うのかが分かったという意味でもコントロールしやすくなりました。

 

柏井:

食事に関しては何を意識していますか?

 

佐々木:

基本的には「バランスよく食べること」ですね。
バランスに関しては、ベジアスリート連載第2回(記事はこちら)に登場していた池田夫婦を参考にさせてもらっています。
目安とし、おかずを並べた時に彩りがたくさんあればバランスよく食べれてるそうなので、それを意識しています。
一時期、摂取カロリーを管理しすぎて、疲れてしまったこともあったので、色だと意識しやすいですね。

 

柏井:

確かに、見た目も楽しいですしね。

 

佐々木:

プラントベースにしてから、しっかり食べてしっかり寝るというシンプルな生活で、朝起きた時のスッキリ度が全然違います。

 

柏井:

パフォーマンスへの効果も感じていますか。

 

佐々木:

スタミナの面で今までだと、疲れてあと一歩が出なかったりしていた場面で粘れたり、走れたりするようになりましたね。
そう感じている時に、チームのトレーナーさんに「筋肉の質が変わったね」と言われ、驚きました。

 

柏井:

目に見える変化があったんですね。

 

佐々木:

精神面にも良いことはたくさんありますよ。

 

柏井:

具体的にどんなことですか?

 

佐々木:

イライラしなくなったし、心が優しくなれた気がします。
ホッケーってチームスポーツなので、他の選手とのコミュニケーションがうまくいかないこともありますし、私自身とても他の人のことを気にしすぎるところもあって。
でも、ネガティブなことでも見方を変えてポジティブに捉えて、他の選手の言葉も素直に受け入れられるようになりました。
そうすると、練習の中でも学びが多くなったし、生活の面で気づきが多くなりましたね。

 

柏井:

なるほど、練習での学びも多くなるんですね。

 

佐々木:

最初はパフォーマンスのために始めたプラントベースの生活でしたが、環境や動物のことを考えていく中で、自分が支えてもらっているいろんな物に感謝しようって今は思っています。

 

プラントベースから広がる新しい発見と楽しみ

柏井:

最後に、読者の皆様にメッセージをお願いします。

 

佐々木:

私がプラントベースを始めた最初の理由は「食」でしたが、そこから色々なことを知り、自分の中に新しい世界が見えるようになって、人生がより豊かになっているなと感じます。
プラントベースは、ライフスタイルの中の一つの選択であり、完璧なやり方やルールがあるわけではないと思うので、一人一人のやり方を楽しみながら、少しでも優しいライフスタイルを見つけてみてほしいなと思います。
きっと新しい発見や楽しみに出会えるのではないでしょうか。

 

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