三大栄養素である炭水化物・たんぱく質・脂質、これらの栄養素は毎日バランスよく摂取することが健康的な体づくりには欠かせません。
ただ、三大栄養素だけを意識するのではちょっと惜しい。もう少し幅を広げて五大栄養素まで意識して摂取しませんか?
今回は、五大栄養素のひとつである「ミネラル」の概要や主な働きについてお話していきます。
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栄養監修
管理栄養士 河原あい フリーランス ライター&コンサル |
<ミネラル記事まとめ>
五大栄養素のひとつ ミネラル
五大栄養素とは、三大栄養素である炭水化物・たんぱく質・脂質にビタミン・ミネラルが加わったものを指します。
その中の「ミネラル」の大きな特徴は、体の構成成分となる、ビタミンと相互関係で栄養素の代謝を促進する、老廃物の排泄など幅広いところで活躍しています。
また、「微量栄養素」とも呼ばれるミネラルは、その必要量がかなり少なく設定されています。
例えば、三大栄養素の必要摂取量はg(グラム)単位であった一方で、ビタミンと同様にミネラルの場合はmg(ミリグラム)やμg(マイクログラム)とごくわずかになっています。
しかし、いくら微量とはいえ不足するとさまざまな不調を招きます。しっかりと1日に必要な量のミネラルを継続的に摂取し続けることで、毎日を元気に過ごせるようにしましょう。
ミネラルの種類
地球上にはたくさんのミネラルがありますが、現在人にとって必須といわれるミネラルは全部で16種類あり、1日の必要量が100mg以上か、それ未満かによって2つに分けられます。
①主要ミネラル(100mg以上/日)
②微量ミネラル(100mg未満/日)
主要ミネラル:カルシウム、リン、塩素、イオウ、カリウム、ナトリウム、マグネシウム
微量ミネラル:鉄、ヨウ素、亜鉛、銅、セレン、マンガン、コバルト、モリブデン、クロム
ミネラルの主な働き
ミネラルの働きは多岐にわたりますが、大きく2つについて解説します。
①体の構成成分
例えば、カルシウムやマグネシウム、リンは骨・歯の構成成分となります。他にも鉄は血液に含まれるヘモグロビンとなり、リンは脂質と結合してリン脂質と呼ばれ細胞膜の維持に役立ちます。他にもイオウはタンパク質や脂質と結合することで体の構成成分になっています。
②体液の恒常性の保持
恒常性とは、「常に同じ状態である」ことを指します。つまり、体内の液体は常に同じような状態であることが好ましく、ミネラルも常に一定の濃度が保たれています。
体の中のミネラルを一定の濃度に保つために、私たちは食事からミネラルを取り入れることに加えて体内での吸収率や排泄率を変化させています。
とはいえ食事からのミネラルが不足してしまうと、この恒常性が崩れて不調を招くため、毎日の食事でしっかり補うことが大切です。
ヴィーガンが不足しがちなミネラル
ミネラルは植物性・動物性食品にまんべんなく含まれています。
その中でも、動物性食品に多く含まれているミネラルもあり、ヴィーガンの人にとって不足しやすいものもあります。
ヴィーガンが不足しやすい栄養素:鉄、カルシウム、亜鉛
ですが、植物性食材からも鉄、カルシウム、亜鉛を摂取することは可能です。
▶︎鉄について
▶︎亜鉛について
まとめ
ミネラルは、ビタミンと同様に三大栄養素よりも見落とされやすい栄養素ですが、体の構成成分になるなど必須の栄養素です。
1日不足したからといってミネラル欠乏症になってしてしまう心配はありませんが、長期間に渡って偏った食事をしてしまうと不調を招く可能性があるので注意です。
また、動物性食品を摂らないヴィーガン食生活では、必要な場合にサプリメント等で補うことが大切です。
毎日健康的に過ごすためにも、三大栄養素に加えてミネラルについても正しい知識を学びましょう。
次回は、ミネラルの中でもカルシウムについて解説します。
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